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化学物質過敏症とシックハウス症候群

  • 執筆者の写真: sogoueta
    sogoueta
  • 2021年3月14日
  • 読了時間: 3分

化学物質過敏症とシックハウス症候群は

症状は酷似していますが、違う病気です。


化学物質過敏症とは、

前回お話した化学物質が原因で引き起こされる

様々な症状が現れる病気です。


シックハウス症候群は

室内にいて起こる症状で、原因にはハウスダストと呼ばれる

ダニやホコリ、カビなども含まれます

家に帰ってくると発症し、外に出ると緩和されるのが特徴です


大量に暴露されたり、微量だけども繰り返し暴露された後に発症します

個人差がとても大きいため、同じ環境でも発症する人、しない人がいます


症状としては 

くしゃみ、鼻水、頭痛、皮膚炎、喘息、目・のどの痛み、吐き気、倦怠感など


重度になると

外出できない、職場や学校に行けない、

せっかく建てた家に帰れないなど

絶え間なく苦しみ続けることになり、日常生活にかなりの制限が出てきます


しかも、どんなにつらくても、

大げさ、甘えてる、鬱なんじゃないか、と周りの人に理解されにくいのも 発症者の大きな悩みとなっています。


このように化学物質過敏症・シックハウス症候群

違う病気であるとはいえ、原因となるものや症状はよく似ています


花粉症のように、ある年を境に急に発症することもあるので

誰にでも発症のリスクはあるという事になります。

では住宅における対策はどうなっているのでしょうか

住宅に使われている化学物質もたくさんありますし

化学物質の種類は年々増えています。


2003年にシックハウス対策の義務付けとして法令が整備されましたが

ホルムアルデヒドやクロルピリホスなどの2物質についてのみ制限

規制対象外品としての「F☆☆☆☆」については

内装の仕上げ材料として制限なしに使えるという法的な位置づけしかなく

しかもホルムアルデヒドしか対象になっていません

その他の物質には制限がない状態です。


室内濃度の指針値としてトルエンやキシレンなどの

13物質が厚生労働省から挙げられていますが これ以外にも数万種類の物質があり、

単体では大丈夫でも何種類かが合わさることで複合影響も考えられます


症状と原因の立証がなければ法規制することはできず

様々な要因が絡んでくるので、それを立証するのも難しく

規制物質が増えることはなかなか進んでいかないのが現実です。

このように、住まいにおけるシックハウス対策は

常時換気出来るような設備設置の義務化しかなく

自分たち自身で気を付けていかなければならないという事です。


では私たちはどのように予防するべきなのでしょうか

   新築やリフォームをするときは、材料の素材に気を付ける       (F☆☆☆☆だから安心というわけではない)

 昔から残ってきている自然素材を使用する

 あれば便利だが、無くても困らないものは使わない

 換気を充分にとり室内の空気を汚さない

 危険性や病気の存在を知ること


身の回りから化学物質を減らすことで

暴露量を減らし、リスクを低減させることが出来ます


食品や衣類 合成洗剤や殺虫剤 消臭剤など

生活における、ありとあらゆるものに化学物質は使用されているので

住まいだけでなく、生活の中にあるものの使用量を減らし

より安全なものに変えていくこともかなり有効だと考えられます。


皆さんの生活がより豊かになるように この問題について考えてみてはいかがでしょうか?

 
 
 

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